プッチンゲ。

　

小腹が空いたり、昼間一人の時によく作る料理が『プッチンゲ』という料理。

…料理って程のものじゃないんですけどね。
 
小麦粉に水を入れて溶いた状態にキムチを入れて、熱したごま油で焼く
韓国のお好み焼きみたいなもの。
私の場合、辛いものが苦手なのでココにとろけるチーズを入れたり
アサツキがある時は混ぜたりしますが。 


ここまで読んで「あれ？」って思う人がいると思います。
そう、同じ韓国料理の『チヂミ』と似てますよね？


私がこの料理に出会ったのは、カナダに留学中の時。
よく持ち寄りパーティーをやっていたのですが、韓国の友達がよく作って
持ってきてくれて簡単で美味しいので名前を聞いたら『プッチンゲ』と
教えてくれました。 


で、帰国して家族に作って好評だったのでお花見や何か集まりがあると
作っていくと必ず友人に言われます。
 
「あっ、チヂミだ♪」って。
 
そのたびに私は

「いや、プッチンゲだよ」と

否定してきました。
だってですよ、韓国人からちゃんと料理名を聞いたんですから
これは『チヂミ』ではなく『プッチンゲ』が正解だと思うんです。
でも、正直言って『チヂミ』と『プッチンゲ』はどう違うのか？と聞かれると
私もわからなかったので、ずっと疑問に思っていました。


ウチの近所の商店街に韓国人夫婦がキムチや韓国海苔などを売ってるお店を
やっているのですが、ある日、犬と散歩中にお店の前で『トッポキ』を売っていたので
購入する際に思い切って聞いてみました。

「あの、教えて頂きたいのですが『チヂミ』と『プッチンゲ』って
　どう違うのでしょうか？」

トッポキを売っていた旦那さんはちょっとビックリしたような顔をしてから
奥さんを呼んで韓国語でなにやら相談した後、ニッコリ笑ってこういいました。

「同じものです。『チヂミ』は釜山の方言で韓国では『チヂミ』よりも
　『プッチンゲ』の方が通じます。
　『チヂミ』と言ったら韓国ではわからない人もいます。
　なぜ、日本では『チヂミ』の方が有名なのか僕達も　不思議です。」と。


つまり日本語の『鶏肉』に例えると共通語では『鶏肉』ですが地域によっては
『かしわ』と呼びますよね？
どうやら日本で一般的に知られている呼び方である『チヂミ』は日本語で言う
『かしわ』と同じ感じだそうです。
 

やっと、疑問が解決したので丁寧にお礼をのべたら
 
「日本人から『プッチンゲ』って言葉を聞いたのは初めてです」と
 
ご夫婦は親しみのある笑顔をまた見せてくれました。
 

…と言うことで、それからも私は『チヂミ』と言わずにずっと『プッチンゲ』と
言っています。
そして、私の作る『プッチンゲ』は海鮮ではなく、韓国の友人が教えてくれた
『キムチ』が基本です。
でも、使うキムチは某焼き肉チェーン店のものですが…(汗)